これはゲスト記事です。今回は、SmBizSuccessTeamのCraig Keolanuiさんに寄稿して頂きました。SmBizSuccessTeamは、起業家の方々が結成した団体で、他の小規模なビジネスのオーナーの支援を行っています(ブログはこちら)。
経済の成長がゆるやかになっているため、小規模なビジネスのオーナーの方は、次のステップについて考えていることでしょう。ある事業においては次のステップは新しい人を雇うことかもしれませんし、隣接する場所を追加で契約することかもしれません。別の事業においては、拠点を増やすことかもしれません。その他、元々のビジネスモデルやコンセプトを他の人にライセンス提供したり、フランチャイズの道に進んだりといった方向性もあります。
事業家の多くは、拡張する時に、売上の増加や潜在的なコストの最小化のことを考えます。例えば、新たに人を雇ったり、オフィスに隣接する場所を借りたりといったことです。これらは、元に戻すことができ、リスクは低い方法です。
1. 拠点を増やすことの見返りは大きいですが、リスクは高いです。
新しい拠点を増やそうとすると、最初の拠点を開設した時には気付いていなかったようなコストがたくさんかかってきます。
電話、インターネット、賃料、機器、人件費といったものは、拠点間で共有することができません。しかし、マーケティングや消耗品、その他拠点に限らないコストはその限りではありません。拠点の経費のうち、人件費は大きなものになり得ますので注意が必要です。新しい拠点をどうやって管理するのか、開始時にはスタッフが何人必要かといったことを考えておく必要があります。
拡張しても売上が倍になるとは限りません。既存の拠点の売上のうち10-20%は新しい拠点に流れていくでしょう。もちろん、新しい拠点の売上が、既存の拠点と同じくらいに達するには時間がかかります。ですから、現実的なスケジュールで計画しておくことが成功するためには最重要です。
2. ライセンス提供はビジネスを拡張するのに最も簡単な方法/コストや責任を伴わない考え方です。
問題点は何でしょうか?ライセンス提供はトリッキーな方法です。ライセンス契約の完了後に、サポートを提供するわけではありません。一定のレベルのサポートを提供することはできますが、過剰なサポートはフランチャイザーの役割にならないように制限するための条項があります。ライセンス提供とは、あなたのビジネスモデルやアイデアを誰か別の人、それらのモデルやアイデアを使ったり機密情報を交換したりしながら拡張のリスクをとれる人に売ることです。
メリットとデメリットは次のとおりです。
- ライセンスによる売上はフランチャイズによる売上より少ない
- ロイヤルティが少ない方法(電話など)でサポートを要求する企業がある
- ライセンス提供者は、試用期間が終了したらオペレーションや収益について何も責任を負わない
- 地域的なライセンスを管理したり、ブランドの統一基準を保ったりするのは難しい
- もともと「ローカル」なアイデアを持っている場合、ライセンス提供は、リスクなくビジネスのアイデアを拡張するのに役立つ
3. 特に、マーケティングやブランディング、統一性がうまく保たれる時、フランチャイズは検討に値する重要な選択肢です。
もし、秘密の方程式を持っていても、成功するためにはもっと詳細な情報やマーケティングの支援が必要となる場合、フランチャイズは正しい道です。ライセンス提供のように、フランチャイズではコストをかけずにビジネスを拡張できます。しかし、鍵となるのは、コンセプトの質を保てる相手を選ぶことです。フランチャイザーとして、以下のような点に注意する必要があります。
- 維持費やロイヤルティをどのくらい課金するか(通常は売上の2-10%です。参照元:Startuplawyer.com)
- 統一的なマーケティングにかかるコスト
- ブランドの統一性を保った上でのフランチャイズのマーケティングのプラン
- どのくらいのサポートを提供するか
どの拡張の方法をとるにしても、賢い計画と正確な予算管理が必要です。もし借入を行ったり投資を受けたりする必要が出てくるのであれば、収益や経費の見込み、損益分岐点などの情報を反映させた見通しを入れた健全なビジネスプランが必要です。
なお、このブログは、米国本社(ZOHO Corp.)の Zoho Blogs を翻訳・加筆修正したものです。
元の記事: Looking to Expand your Business?