Zohoサービスを提供している当社ゾーホージャパンでもZoho CRMを使っています。
Zoho CRMのユーザーさんの本音が聞けるチャンスということで、隣の部署に突撃取材してきました。ゾーホージャパン株式会社ManageEngine事業部営業担当の海老原雅人さんです。
ManageEngine事業部ではネットワーク運用管理の現場で必須となる運用管理ツールを提供しています。ネットワーク監視、ログ管理、サービスデスクツール等、実はゾーホージャパンで今一番の人気製品を取り揃えた花形部署です。
ManageEngine事業部のサイトはこちら。
※ 本取材は2012年11月に行われました
使い始めたときの第一印象は「面倒くさい、これでうまく回るはずがない」
-いつ、どんなきっかけでZoho CRMを使い始めましたか?
「2012年6月頃、ManageEngine製品の販売促進のために、新しくテレマーケティング(電話での販売促進)を始めることになったときですね」
-Zoho CRMを使い始めるまでのお客様管理はどうしていましたか?
「Excelですね。以前は人数が少なかったですし、自分のお客様は基本1人で管理していたのでなんとかなりました。でも『10人で管理してください』と言われたら厳しかったでしょうね」
-なるほど。では、Zoho CRMの第一印象は?
「使い始めたときは『面倒くさい』と思いました」
-どの辺が面倒くさかったんですか?
「データの入力作業ですね。『これでうまく回るはずがない』と思いました」
-自社製品なのに!
「そもそも何なのかよく分かりませんでしたし」
-そう言えば以前CRMを面倒くさがっていましたね…
「だって面倒くさかったですし。あ、バグとかはありませんでしたよ。ただただ面倒くさかっただけです」
-この短時間に「面倒くさい」発言が3回も…よっぽど面倒くさかったんですね…
あれだけ面倒くさがっていたZoho CRMが今では仕事の中心に。
タスク管理、ステージ管理、キャンペーンごとのひも付け&施策分析に活用し、「使わないということが考えられません」
–あれだけ面倒くさがっていたCRMを今も使い続けている理由は?
「まず、既にデータを入れていますから抜けられません。お客様のデータは膨大だし、タスクも数ヶ月先まで入っています。仕事の中心になっていて、使わないということが考えられません」
-初めて良いことを言ってもらえた気がします。では、Zoho CRMをどう活用していますか?
☆タスク管理
「まずはタスク管理です。メールでタスク通知しています。内容は『電話する』『お客様のスケジュール聞いてそれに合わせてまた電話する』等です」
☆ステージ管理
「ステージ管理もしています。見込み客に一斉メールや一斉電話でスクリーニングかけたり、反応が悪そうな見込み客はスクリーニング対象から外したり。
ステージは、『連絡不要・不可』『連絡できる』『連絡したほうがいい』『営業対応中』『失注』『受注』という感じで分けています」
☆キャンペーンごとのひも付け&施策分析
「キャンペーンごとのひも付けも活用しています。例えば、展示会ごとの見込み客をキャンペーンレポートで出せば、状況が一目で把握できます。キャンペーンがうまくいったかどうか分かりますし、ダメだった場合の理由も分かります。例えば『連絡した方がいい』見込み客が少ないキャンペーンはイマイチでしたとか。
逆に『営業対応中』を通って『連絡不要・不可』となった見込み客が多かった場合は、受注はなかったとしてもキャンペーンの施策自体は成功と言えるのではないでしょうか。お客様からのニーズがあり、予算も付いていて、検討もしていて。ですが、お客様の経営状況や、ツール自体の機能不足・価格などの問題で話が流れたと言えますよね。このような詳細な分析はCRMではないとできません。
今ではCRMでチームで共有しながら管理できていますが、以前は完璧に個人の裁量で管理していました。皆で分析しようとしても、キャンペーンの評価は受注数のみで判断したりしていましたね」
「来たものを1人で打ち返すだけならCRMに入力するのは無駄」!?
…それでもCRMを入れる価値はあります♪
-ようやくZoho CRMを利用する具体的なメリットが出てきましたね(嬉)!個人の裁量による管理ではなくなって良かったですか?
「もれがなくなったのは確かです。マネージメント的には便利だと思います。しかし、Zoho CRMを使っていなかった頃は営業1人でしたし…必要なかったのではないでしょうか?」
-そうなんですか!?
「自ら売りに行かずに、来たものを1人で打ち返すだけなら、CRMに入力するのは無駄ですし」
–流石にExcelでの管理は大変だったのでは?
「以前は人数も少なくて、来たものを打ち返すだけで手一杯でしたからね。積極的なフォローはあまりできませんでしたし。見積もりを切って初めてフォローしていましたが、これはCRMリリース前から当社にある、社内システムで出来ましたからね」
-なるほど。社内システムが元々なかったり、規模が大きくなってメンバーが増えたり、きちんとフォローする丁寧な営業を目指したりする場合は、CRMを入れる価値がある、ということですよね!CRMでフォローするようになって売上は上がりましたか?
「上がるわけありませんよ!CRMを入れたからといって、売上が上がるわけないです!」
-そうなんですか!?
「対応もれは確かになくなりましたよ。確かに売上も上がっていますが、どの位CRMのおかげかは正直分かりませんね。CRMを入れる前は、フォローできなかった内容が数値で出ていませんし。CRM入れて初めて分析できるようになったのではないでしょうか」
-CRMを導入する前はフォローの効果も分析されていないので、CRMの効果を測ることもできなかったのですね。作業が速くなった等のメリットはありませんでしたか?
「速くはなっていません。ただ対応もれはなくなりましたし、入力はしやすくなりました。対応の流れのイメージもつきました」
-かける時間が減ったのではなく、できることが増えたのですね。
「売上が上がりそうな案件が一目で分かる」「タスク管理できる」「キャンペーンごとの評価が付けられる」
-Zoho CRMの良いところを3つ、悪いところを3つ教えてください。良いところからお願いします。
「まず、今月売上が上がりそうな案件が一目で分かります。
次にタスクで管理できます。今まではメモ帳や記憶頼みでした。
最後にキャンペーンごとの評価が付けられます。受注数だけでは測れないものが分かります。当社の場合、1つのマーケティング施策に1-2年かかることがありますが、『解決したい課題と予算を持っているお客さんの数=見込み客数』を増やすのがキャンペーン施策です。
見込み客は他社ツールとの比較やお客さんの都合で減っていきますが、最終的に商談化してクローズするのが営業です。その全体の流れがCRMで見られるようになりました。受注数だけでは、どこでお客さんがいなくなってしまったかを見ることができません」
-まさに「見える化」ですね!では、悪いところを3つお願いします。
「正確に入力しないと間違った結果が出ます」
-流石にそれはそうでしょうね…
「正確に入力できるようになるために、設計と教育に時間がかかりますよね」
-確かに、Sなサービスと呼ばれたこともありましたね…
「最終型が見えても到達方法が分からないから、教育が必要ですが時間がかかります。また、例えば『確度』等の具体的な数値を決めるのは個人のフィーリングに依存するので、これも事前にきちんと認識を合わせないと変なデータになることもあります。そうなると結果に意味がなくなります」
-今は実際どうですか?
「たまにズレます」
-ズレに気づくタイミングは?
「時折、会話の途中で認識がズレていることに気づきます。それで時々修正しますが、恐らく気づいていないこともあるはずです」
-なるほど。事前の教育と、共有する相手との意識合わせも重要ですね。2つ目は?
「慣れるまで見づらいです」
-なるほど。3つ目は?
「また、見込み客から商談に変更するときにデータが引き継がれません。見込み客には複数のキャンペーンを関連付けできますが、商談にはキャンペーンを1つしか選べません。1つの商談が複数のキャンペーンと関連していることはよくありますし、トレースしづらいです。連絡先には登録できますけどね」
-なるほど。こちらは仕様ではありますが、ユーザーさんからの同様の要望が多ければ検討の余地ありですね。
「そして、大文字と小文字で検索結果が違うのが少し不便です。出来ればカタカナでも同時に検索して欲しいです。『ZOHO』でも『Zoho』でも『ゾーホー』でもゾーホージャパンが出ればいいですね」
-4つ目が出てきましたね…大文字小文字の区別ですね。そして良いところと悪いところ3つずつ聞いたのに、悪いところだけ4つ出てきましたが…
「より良くしようと思いまして。良いことはCRMのカタログに書いてありますよね?」
-確かに。ではこの際、赤裸々な本音で不満も文句も全部お願いします!
「全部言いました」
-ありがとうございます!
導入時のコンサルティングやメール配信機能に期待
-では最後にZohoへの今後の期待・要望を教えてください!
「導入時に戻るとすれば、最終的にどういった形になるか見えていないとやりづらいです。データの持ち方等聞かれましたが、なんのことだか…初心者向けにアシストしてほしかったですね。要件確認から実際のCRMに落としこむコンサルティングが欲しかったです」
-なるほど。現在はパートナーさんからのコンサルティングを提供しています!では、導入後のユーザーさんとしての今後の期待は?
「メール一括送信をデフォルトで無制限にしてほしいです」
-なるほど。メール配信だったらZohoキャンペーンも使ってみてください!
「そうですね、使ってみます」
後日談:「今はZoho CRMも面倒くさくない、むしろ入れない方が面倒くさくなりました」
取材から2年後の2014年11月に、Zoho CRMの活用状況がどうなったか聞いてみました。
-Zoho CRMの現在の活用状況を教えてください。
「皆で案件共有できて便利です。また、メール連携も始めました。今の進捗がわかりやすいですね。◯月◯日にどんなメールを送っていて、どんなメールが戻ってきたか一覧できます」
-いい感じで活用してくださってますね!
「キャンペーンの効果測定もやはり分かりやすく可視化されて良いです」
-Zoho CRMは相変わらず面倒くさいですか?
「いえ、今は面倒くさくないです。というか、Zoho CRMにデータを入れない方がむしろ面倒くさくなりました。この案件はなんだっけ、どうなるんだっけ…ということが、CRMに入れないとわけが分からなくなりますからね」
-それはいいことを聞けました!
おわりに
以上、海老原さんへのインタビューでした。
海老原さん、ご協力と忌憚のない意見をありがとうございました!
特に印象的なコメントは
「CRM入れて売上が上がるわけありませんよ!」
「使い始めたときは『面倒くさい』と思いました」
なんてこと仰るんでしょうか…(;´Д`)
それでも
「今ではZoho CRMが仕事の中心、使わないということは考えられません」
「Zoho CRMにデータを入れない方がむしろ面倒くさくなりました(2年後)」
と言わしめたZoho CRM。
CRMの導入に何の意味があるの?と思っている方も、一度使ってみるといいことがあるかもしれません。^^
※2014年12月16日 加筆修正
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