はじめまして。ゾーホージャパン認定パートナー データサービスの関野です。
「第10回Web&デジタルマーケティングEXPO(Web-Mo)春」におきまして、
「10分トークセッション 6人のプロが教える使える流儀」を担当させて頂きました。
「エクセルの巨人をCRMで駆逐する! 立体感覚による案件管理法」
かなり、色々な方面に挑戦的なタイトルを付けてしまいましたが、
当日にお伝えしたかったことを改めて紹介させて頂こうと思います。
そもそも、エクセルの巨人とは?
私が新入社員だった20年ぐらい前は、2人で1台のPCを触ったりしていましたが、
その頃からエクセルは使われていました。
時が経ち、エクセルのバージョンも2016となった今、
ふとエクセルのファイルサイズを見ると数メガバイトのファイルで情報管理をしていた…
なんてことありますよね。
20年は大げさですが、数年でも情報量が多ければファイルサイズも直ぐに巨大化していきます。
そして、巨大化したエクセルファイルを「扱い難い!」と誰しもが思っているにも拘わらず、
そのまま苦労しながら使い続けているファイルを『エクセルの巨人』と表現しました。
顧客管理で確認されている巨人たち
顧客管理のためのエクセルファイルとして目撃されている巨人たちを
迷惑度の違いによって分類してみました。
①1MB級巨人
そんなに迷惑は掛けていない。仲良くなれるかも。
年賀状、御歳暮の送り先として、年末に棚卸をすることがよくある。
②5MB級大型巨人
ちょっと昔のPCだとメモリを食いつぶしてフリーズすることあり。
顧客台帳に案件情報が付加されて「案件管理表」と呼ばれる場合も。
③10MB級超大型巨人
「案件管理表」に訪問などの対応履歴やマクロによる便利機能を追加。
破壊力抜群。古いPCだと冷却用ファンが止まらない。
ここまで育つまで何故放っておいた…
さて、このような巨人たちが生まれてしまうのは、何故でしょうか?
顧客台帳に、案件情報や営業活動履歴を付加し始めるからなのです。
Zoho CRMで実現する立体感覚での案件管理法
エクセルは平面で情報をまとめるのに適しています。
したがって、1行のデータ(1人の顧客)に対して、
案件情報や営業活動履歴といった複数行のデータを付加しようとすると、
列を増やしたり、2行で1つの顧客情報を表現することになり、
せっかくの集計機能が役に立たなくなってしまいます。
なので、案件情報や営業活動履歴といった顧客に重なっていくような情報は
縦に並べて立体的に管理する方が情報を扱いやすくなります。
例えるなら、ハンバーガーの具材を皿一面に並べて食べるより、
重ねて食べた方が食べやすいのと一緒です。
Zoho CRMでは、顧客の情報に紐付く形で案件情報を「商談」として
管理するようにしています。
1顧客に対して複数の案件があることが普通(そうでなければ儲からない)なので、
これだけでも巨大化の第一歩を防げます。
さらに「商談」に紐付く営業活動の結果を「活動」として管理することで
「どの顧客に、どんな案件があって、どんな営業活動をしたのか」ということが
すぐに引き出せるようになります。
情報が引き出せるようになった後にすべきこと
情報がクラウド上のCRMに乗ったことで、エクセルの巨人がPC上から居なくなり、
「良かった良かった」というだけでは真の問題解決になっていません。
「エクセルの巨人」が「雲の上の巨人」になっただけです。
重要なのは、情報が簡単に引き出せるようになったことを利用して、
「今の状況に何か問題が起きていないか?」を分析することです。
例えば、失注案件をまとめて見た時、
ある営業担当は200万円以上の案件だと失注率が多い。
しかし、最後に上司同伴で訪問していると受注率が上がっている。
どうも、この営業担当は「最後の押しの一手が弱いのでは?」と仮説が立てられる。
この仮説を次の案件で試して、結果が上手くいけば良し。
ダメでも何故ダメだったのかの情報が得られます。
世間でよく言われている「PDCAサイクルを回す」ことが出来るようになります。
Zoho CRMで高さを手にいれ、巨人のうなじに一撃を食らわせ駆逐する
エクセルは高機能の表計算ソフトです。これを否定するつもりはありませんし、
むしろ簡単にグラフが作成できる機能には感服します。
そこで、CRMから出力したデータをエクセルに読み込ませてグラフ化する手法も
お勧めしています。
顧客に関する全ての情報はCRMで管理し、エクセルの高機能グラフを使う。
CRMとエクセルの良いところを相互に友好(有効)利用することで、
エクセルの巨人を一匹残らず駆逐しましょう!