Zohoの採用 – 正式な証明書 vs 経験ベースの教育

※このブログ記事は、当社のCEO Sridhar Vembuの投稿の日本語版です。
 元の記事(2008年6月12日投稿):How We Recruit – On Formal Credentials vs Experience-based Education

Foxビジネスニュースで最近インタビューを受けました。キャスターのLiz Clamanの話によると、Zoho/AdventNet(注1)に興味を持った理由の1つは、採用のモデルだということでした。私は採用に関して大きな熱意を持っており、製品や技術と同じくらいの時間を費やしています。その結果、社員数は増加し続けており、現在700名(注2)の社員がいます。採用、モチベーション、社員の定着率は私たちにとって非常に重要なトピックなのです。

数週間前、成功しているベンチャーキャピタルの会社でパートナーと話をしていましたが(資金繰りのためではないです!)、話が採用に及びました。私が、学位や有名大学卒といった肩書は評価しないと言ったところ、私自身の学歴のせいか、彼は驚きました。そこで私は、「あなたの会社や似たような会社のすべてのパートナーのうち、学歴が平凡な人は何人くらいか考えてみてください」と伝えました。私が強調したのは、全員の学歴が非凡なものであるということではなく、学歴が平凡な人がたくさんいるということであり、学歴はパートナーの能力をはかるには不十分なものでしかないという事実を示しているということでした。実際、ベンチャーキャピタルの現実をみると、他の大変な仕事と同じように、必要なことのほとんどは実践しながら学ぶものです。経営学の哲学者のPeter Druckerも言っていますが、「最も重要な教育システムは従業員自身の組織である」ということです。また、Paul GrahamもY Combinatorの設立者の学歴について同じようなことを言っています。Paulは、有名ではない学校卒の人の方が成功のためにより努力すると強調しています。

問題は、ほとんどの人がこのことを理解し、すぐに受け入れるのにも関わらず、それを仕組みにするのに苦労していることです。より重要なこととして、このような考え方にもとづいて行動することは難しいのです。私達の場合、この考え方を少しずつ理解してきました。何年もビジネスをやっていることのメリットの1つは、明らかなことでも少しずつ学んでいく時間があることです。

私達のインドの会社では、採用面でいつも問題を抱えていました。なぜなら、ほとんどの大学生、特に有名大学の学生は、有名なブランドの会社を好むからです。当初は完全に必要に迫られて、私達は学位や卒業大学のことを無視し始めました。インドでは、このことはむしろ簡単に実現できます。ほとんどのインドの会社は退屈で伝統的で、求人広告は「大学での成績の平均が最低80%以上」などとなっているのが普通です(ですから、あなたが79%の成績しか取っていない場合、応募できません)。結果として、自由に応募者のカテゴリーを設定することができました。時間が経つにつれ分かってきましたが、これまで無視されてきたカテゴリーに有能な人材が埋もれていたのです。数年続けた結果、成績や卒業大学で測れるような学校でのパフォーマンスと、実際の仕事でのパフォーマンスの間には相関関係が無いことが分かりました。それまで私は、成績が非常に重要だと考えながら育ってきたので、大変驚きました。

さらに時間を経るにつれ、私達は採用に関してもっと大胆に考えるようになりました。私達は、「大学での学位自体は役に立たないのではないか?高校卒業後の学生を採用して、私達自身でトレーニングしたらどうだろうか?」と考えるようになりました。この件については、社内でたくさんの人と話をしました。その中で、ある製品のマネージャーの1人が、彼のおじさんが大学の教授であり、興味を持って話を私の聞いてくれるかもしれないと伝えてくれました。そこで、話をする機会を持ち、私がこれまでに採用について考えてきたことを伝えると、彼は、彼自身の20年以上にわたる数学とコンピューターサイエンスを教えてきた経験にもとづく話をしてくれました。私達は同じ情熱を持っていることが分かりました。それから一カ月も経たずに、彼は「AdventNet University」を始めるために参加してくれました。この名称は、私達が夢を持って名付けました。これが2005年のことです。彼は、チェンナイ(注3)の学校を回って生徒を募集しました。子供達の元々の予定に影響を与えないように学校の年度が終わるまで待ち、いくつかの学校に行って、理由を問わず優秀だけど大学に行けない子供(通常経済的な理由で)を探しました。その後、生徒候補者の子供とその親に会い、私達の計画について説明しました。そして、2005年に最初のクラスを始めました。最初のクラスには、17-18歳の6人の生徒が参加しました。

この試みは大成功となりました。2年以内に生徒たちはフルタイムで働く社員となりました。彼らの仕事のパフォーマンスは大学卒の同僚と変わりませんでした。そこで、私達はプログラムを拡大しました。今のクラスには20人前後の生徒がいます。これらの生徒はチェンナイからだけではなく、小さな町や村の地域からも来ています。

良く聞かれる質問が1つあります。「正式な証明書を見ないのなら、何を見て判断するのですか?」という質問です。これは驚くほど難しい質問です。この質問にきちんと答えようとすると、投稿をいくつも書く必要があり、哲学の領域に踏みこむことになります。これは別の機会

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