「新規顧客の獲得」と「既存顧客の維持」はどちらが大切?

「新規顧客の獲得」と「既存顧客の維持」はどちらが大切?

こんにちは。中小企業診断士の岡安です。

今年も残すところあとわずかとなりましたね。
2016年はどんな年でしたか?
マーケティングや営業活動は順調でしたか?

年の瀬に数字の追い込みをすることも必要だと思いますが、ひと段落ついたら、少し時間をかけて来年に向けていろいろと構想を練ってみるとよいかもしれません。

今回は、来年のマーケティング活動・営業活動に役立つ「新規顧客獲得と既存顧客維持のどちらが大切か」というベーシックなテーマでお話しをしていきます。

新規と既存どっちが大切なの?!

飲み会の席でたまに肴として供される話題に

「わたしと仕事どっちが大切なの?!」

という質問に対してどう適切に回答すべきかというものがあります。

皆さんも一度は考えたことがあるのではないでしょうか?

曰く、「君を幸せにするために、仕事があるんだ。だからどっちも大切なんだよ」。

曰く、「そんなセリフ言わせてごめんな」といって、そっと抱きしめる。

曰く、「その質問をされた時点で負け」である。

など様々な模範解答があります。

と、いきなり話がそれてしまいましたが、マーケティング・営業活動において、同じようによく検討されたり、質問されるテーマとして、

「新規顧客獲得と既存顧客維持のどちらが大切か」

というものがあります。

こちらの問題も皆さん一度は考えたことがあるかもしれません。

答えを先に言ってしまうと、両方大事で、ビジネスモデルやの市場の状況によってバランスが変わるだけ。
ということになります。

ちょっと身もふたもない答えすぎますよね。
現実問題としては、両方に資源を投入できないから皆さん悩んでいる訳です。

そこでどのような観点でバランスを取ればよいかという点について少し考えていきましょう。

売上を上げる効率で考える

このテーマで必ず出てくるのが、「1:5の法則」や「5:25の法則」というやつです。

「1:5の法則」は、同じ売上を上げるのに新規顧客を獲得し新たに販売するためのコスト(時間とお金)が5、

既存顧客向けに再販あるいは別の商品・サービスを売るためのコストが1であるという法則です。

「5:25の法則」は、離反する顧客の5%をつなぎ留められれば、利益率が25%改善されるという法則です。

この二つの法則から導き出される結論は、つまり、既存顧客向けに販売をしたり、きちんとフォローした方が効率がいいよってお話しですね。

感覚的には誰しもがそれはそうだよねと思うお話ですし、私もよくそういったお話をしつつ、

まずは既存顧客をしっかりフォローできる体制を作りましょうというアドバイスをすることも多いです。

しかし気を付けなければいけないのは、新規顧客の獲得を怠ってよいというお話ではないということです。

営業の視点で行くと、どうしても新規開拓は大変なので、どうしても既存のお客さんのところに行きがちとなってしまいます。
そのような状況の時に、言い訳として、使われてしまうこともあります。

当たり前ですが、既存顧客の離反は、コントロールできない部分が思ったよりも大きいわけです。

具体的には、たとえばフィットネスクラブをやっていて、今まで通っていた常連さんが系列店舗の全くない地域に引っ越すとして、会員として引き留めることができるでしょうか?

当たり前ですができませんね。

つまり、どんなに頑張っても永遠に既存客でいてくれるという保証はないですし、新規顧客を獲得しなければ、いずれ顧客はいなくなってしまいます。

ですから、既存顧客とよい関係を築ける仕組みは作った上で、新規顧客の獲得を効率よく行う仕組みも並行して必要となるのです。

ビジネスモデルや商材で考える

既存顧客を大切にしましょうとは言っても、既存顧客に何らかの価値を提供し、継続的に売上や利益を上げる仕組みになっていなければ掛けた分のコストが返ってこないこともあり得ます。

例えば建売住宅のような大型商品を扱っている場合、個人の顧客が

「御社の商品とサービスを気に行ったからもう1件買うよ!」

と言ってくれるでしょうか?

ちょっと難しいですよね。

どうしても新規顧客を獲得し続けなければならない宿命を負っているビジネスモデルもあるわけです。

そのようなモデルである場合には、既存顧客に対するサービスも必要ですが、どうしても軸足は新規顧客の獲得にならざるを得ません。

そのような場合は、既存顧客に提供できるサービスを新たに販売することや、既存顧客への手厚いサポートが新規顧客の獲得につながる(=紹介を発生させる)ようなことを考えていく必要があるでしょう。

市場の状況で考える

もう一つの観点は、自社が提供しているサービスの市場の状況です。

新しい市場と古い市場では取るべき戦略も異なります。

例えば、市場が成立してからある程度の期間が経ち、競合が複数存在して競争がしているような場合、競合同士が自社の顧客を守りつつ、いかに相手の顧客を奪うのかということを常に考えているといった状況となります。

そうすると、すでに自社もしくは競合のサービスを受けていない企業や人が少ないため、新規顧客の獲得コストはさらに跳ね上がることになるのです。

具体的には携帯キャリアなどがその代表格ということになります。

乗り換えにかかるコストを肩代わりしたり、端末台を無料にしたり、大幅な値引きをしたり、新規の顧客を獲得するのにかなりのコストを掛けていることがわかると思います。

そのような場合は、新規獲得のコストが、顧客獲得後に生み出す収益を圧迫するためどうしても限界が出てきます。

そうすると新規獲得を行うよりも既存顧客をいかに競合に奪われないことや新たなサービスを提供してクロスセルを行うのかという守りの施策が重要になってくるのです。

逆に新しい市場においては、そもそも既存顧客が少ない状況がほとんどですので、既存顧客をないがしろにするとは言いませんが、どうしても新規顧客獲得が例えばコストを掛けたとしても重要ということになるわけです。

まとめ

一般的なブログなどで見かけるような、効率の視点だけで新規と既存どちらが大切なのかといった単純な議論を行うのではなく、自社と自社を取り巻く環境を考慮しつつ、どんな優先順位とバランスで新規顧客獲得と既存顧客の維持を行うのかということをじっくりと考えてみてください。

どのようなバランスをとるとしても必要になってくるのは、「既存顧客とよい関係を築ける仕組み」「新規顧客の獲得を効率よく行う仕組み」の両方です。

CRMやSFAはそういった仕組みを作るために、必要不可欠なものといえます。

もしあなたの会社が、「そもそも新規顧客と既存顧客の売上の比率もわからない」とか「新規顧客の獲得数や離反した顧客数がわからない」といった状況だとしたら、今すぐにでも仕組みを作ることを検討することをお勧めします。

 

まずは自分たちで仕組み化を進めてみる

実際にCRMやSFAを導入しようとすると、必ずネックになるのがどのように効果的な導入を行うのかです。
CRMやSFAのサービスの利用料はZohoをはじめとして、低価格ものも増えてきましたが、外部のコンサルタントなどに導入支援を依頼する場合、その導入支援費用などは、単純な金額を見た場合には、中小企業がポンと投資できる金額ではないことが一般的です。

 

そこでお勧めなのが、ある程度自分たちで試してみて、自分たちでも継続して利用できそうで、効果がありそうな場合に、さらに自分たちで活用を進めるか、外部のコンサルタントなどに支援を仰ぐかを決めるという方法です。

 

Zoho CRMでは、「営業力の強化」を行うための考え方を学べる【営業の強化書セミナー】と、CRM/SFAの仕組みの初期導入手順を実際に手を動かしながら学べる【今日からはじめる導入トレーニング】を東京・大阪・福岡で開催しています。(オンラインでの受講もできますので、遠方の方の参加も可能です)

 

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中小企業診断士 岡安裕一氏

 
 

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