営業担当者でも運用できるZohoメールマーケティング実践法【連載記事】

メールマーケティング運用のポイント:仕組み編 | 【連載記事】営業担当者でも運用できるZohoメールマーケティング実践法(3)

メールマーケティング運用のポイント:仕組み編

 

こんにちは。
中小企業診断士の岡安です。

 

第2回「メールマーケティングの位置づけと役割」では、メールマーケティングにどのような具体的な手段があり、どのような目的で使っていけばよいのか、といったことをご説明しました。

 

今回の記事では、メールマーケティングを実践するために、運用という観点でどのような仕組みを導入していくべきか、どのように選んでいくのかといったことをまとめていきます。

 

本記事で学べること (読了4分)

  • メールマーケティング運用の仕組みを導入する際の選定ポイント

 

メール配信の仕組み化のポイント

メールマーケティングの仕組み化(システム化)を進める際のポイントは4つあります。

メールマーケティングの仕組み化(システム化)を進める際の4つのポイント

 

ツール導入の目的

まずはツール導入も目的を決めることが重要です。

 

メールを運用する仕組みを検討することは、メール配信ツールやサービスを導入することと同義であり、何らかの形でシステムの力を使うことが必須と言えます。

 

システムの力を利用する際には、

  • どの部分を効率化・省力化したいのか?
  • どのように効果を上げていくのか?

という二つの視点を持つことが重要です。

 

なんとなく便利になればよいという漠然とした認識ではなく、顧客のメールアドレスを登録する部分を簡単にしたいのか、配信する手間を省きたいのか、配信結果の分析を短時間で出来るようにしたいのかなど、効率化したい部分を明確にすることで、適切な配信ツールを選ぶことができるようになります。

 

また、効果を上げていく部分でも、システムとして課題がどこにあるのか、という視点も外せません。

 

効果を上げるために、効果測定できる仕組みにしたいのか、顧客の反応をもとに、顧客を絞り込んで再度メール配信できるような仕組みが欲しいのか、顧客の反応を営業担当者と簡単に共有できる仕組みが欲しいのかなど、自社で実現したいことを明確にしてツールを選べるとよいでしょう。

 

顧客リストと配信リストの管理・連携

通常あまり意識されない部分と言えますが、実際に運用を始めるといろいろな面でネックとなるのが、顧客リストと配信リストの管理と連携です。

 

一般的に、企業内では顧客リストを何らかの形(ExcelとかCRMツールなど)で保持しています。

 

そこからメール配信を行う場合、配信対象者を何らかの形で絞り込んで、配信ツールに登録し、その登録された配信リストをもとにメール配信を行うことになります。

 

図で表すとこんなイメージです。

顧客リストと配信リストの管理・連携

 

ここで問題になるのが、顧客リストと配信リストの整合性をどのようにとるかという点です。

 

上の図では、顧客リストから一方通行でメール配信を行うという形にしていますが、実際には、配信リストから顧客リスト側に情報を戻す必要も出てきます。

  • 最新のデータをもとにメール配信するために、顧客リストを誰が・どのようにメンテナンスして、どのタイミングで配信リストに反映するのか
  • 配信停止手続きが行われた配信リスト内の顧客データをどのタイミングで顧客リストに反映するのか
  • メールをよく閲覧したり、クリックしている顧客データを営業担当者にどのように共有するのか
  • といった課題に直面されたことがあるのではないかと思います。

     

    ここの運用をしっかり最初にイメージしておかないと、グダグダな運用となって、正しい配信リストをもとにしたメール配信や配信結果を元にしたマーケティングや営業活動を行えなくなってしまいますので、注意が必要です。

     

    できれば、顧客リストと配信リストを個別に管理し、その2つのリストが自動で連係されるような仕組みを選ぶとよいでしょう。

     

    このようなお話をすると、CRMだけでメール配信を行えばよいのではないか、あるいはメール配信ツールのリスト管理の機能を使って、顧客管理をやってしまおうといった判断をされるパターンも過去にたくさん見てきました。

    一見問題なさそうな判断ですが、数百件以上のリストを抱えている場合、これはあまり賢い選択とは言えません。

    このような選択をしてしまうと、

    • 顧客管理ツールでのメール配信 ⇒ おまけ的なメール配信機能で使いづらい、やりたいことが実現できない
    • メール配信ツールで顧客リストも管理 ⇒ そもそも目的外の利用のため、機能が足りずまともに運用できない

    といった状況に陥ります。

     

    顧客管理ツールでのメルマガ運用・メール配信ツールでのメルマガ運用

     

    一時的な処置であればよいかもしれませんが、長期的にはそれぞれのツールの利用の目的に応じて使いこなしていくのが王道ですので、気を付けてください。

     

    運用体制に応じたツール選定

    顧客リストと配信リストはきちんと分けて管理すべきといったことをお話してきましたが、理想論としては正しくても、実際に運用できなければ意味がありません。

     

    例えば

    • CRMで顧客リスト管理を行い、メンテナンスは営業担当者全員で実施する
    • メール配信ツールを使って配信リスト管理を行い、メンテナンスはメール配信担当者が行う

    といった形にしても、営業担当者が顧客リストをきちんとメンテナンスしてくれなければ、最新のデータを元にしたメール配信など絵にかいた餅でしかありません。

     

    メールマーケティングの効果が社内で認められているような状況であれば、営業担当者に対して、顧客リストのメンテナンスを必須の業務として組み込むことができるかもしれません。

     

    しかし、とりあえずメールマーケティングを実施して効果を見てみようか、というレベルでスタートすることも多く、なかなか忙しい営業担当者に毎月データを最新化してもらうといったことは難しいことが多いようです。

     

    ですので、まずはメール配信担当者が自分でメンテナンスできる範囲でスタートして、効果が見えてきたら他部門なども巻き込んで、仕組み化のレベルを上げていくといったことも必要になります。

     

    自社の状況に応じて、運用可能なツールを選び、スモールスタートで、徐々にレベルを上げていけるようなツールを選ぶといったことも忘れないようにしてください。

     

    メール配信の仕組み化レベル

    実際に自社でメールマーケティングのスタートを切るときにどのレベルから始めればよいのか、というお悩みを持つことも企業も多いようですので、5段階で配信の仕組み化レベルをまとめてみました。

     

    メール配信の仕組み化レベル

     

    Lv1:Excelでの配信リスト管理+メーラーでの配信

    ほとんどコストをかけずに配信可能ですが、ミスも出やすく個人情報の漏洩などにもつながる可能性がありますので、テスト的に利用するという以外では企業での活用はあまりお勧めできない方法です。

     

    Lv2:PCインストール型のソフトでの配信

    ソフトを買いきり、低コストで利用でき、一定以上の機能を持ったものもありますので、単に運用だけ考えると十分な場合もあるのが、このレベルです。

     

    ただし、特定のPCにインストールすることから、個人PCや部門共通のPCにインストールが必要であったり、データの共有が難しかったりするなど、組織としての利用がやや難しいのがこのレベルです。

     

    Lv3:無料メルマガスタンドを利用しての配信

    最近は企業で使っているところが減ってきているのが、無料メルマガスタンドの利用です。

     

    単にメール配信をするということであれば、問題ないこともありますが、意図しない広告が挿入されたり、登録リストを自社のリストとして管理できない(リストをダウンロードできない)など企業内での運用にはそぐわないことも多く、B2Bビジネスではあまりお勧めできません。

     

    Lv4:メール配信サービス(クラウド/ASP型)を利用しての配信

    Lv3では、無料のサービスの利用でしたが、こちらは基本的に有料のサービスを利用するイメージです。
    配信リスト管理や効果測定のためのさまざまな機能を有しているものが多く、単に機能を比べると、大きな違いはなく、どれを選べばよいか迷うかもしれません。

     

    もともとアフィリエイター向けや情報商材系のサービスを出自としているものなどもあり、リスト管理の仕組みなどに癖があったり、企業のメールサーバーによっては、配信元がブラックリストと判断されることもありますので、サービスの選択には注意が必要です。

     

    将来的な拡張性(顧客リストとの自動連係など)を意識したツール選定を行えるように意識もできるとよいでしょう。

     

    Lv5:CRM+メール配信サービスを利用しての配信

    顧客リスト管理と配信リスト管理を別途行い、自動連係できる仕組みです。
    顧客リスト上の様々な属性データも利用しやすく、営業担当者への情報共有も簡単にできますので、最終形態としては、このLv5を目指すべきだといえるでしょう。

     

     

     

    いかがでしたでしょうか?

     

    いきなりLv5を実現しなければならないということではありませんが、活用が進んできたら、仕組みを一から見直さなければならないといったことにならないようなツールを選ぶように意識をしておくことをお勧めします。

     

    自社の状況に応じて、こんな仕組みを使って、最終的にはここまで実現しようといった具体的なイメージをもってもらえれば、今回の記事はお役にたったということになると思います。

     

    次回の記事では、メールマーケティングを実現するために、組織内でどのような体制をとるべきか、日々の運用でどのようなことに気を付けていくべきかといった内容をまとめてお伝えしていく予定です。

     

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    中小企業診断士 岡安裕一氏

     

    【連載記事】 営業担当者でも運用できるZohoメールマーケティング実践法(全8回)

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