営業担当者でも運用できるZohoメールマーケティング実践法【連載記事】

メールマーケティング運用のポイント:セグメント配信編 | 【連載記事】営業担当者でも運用できるZohoメールマーケティング実践法(5)

メールマーケティング運用のポイント:セグメント配信編

 

こんにちは。
中小企業診断士の岡安です。

 

第4回「メールマーケティング運用のポイント:運用体制編」では、メールマーケティングを継続的かつ効果的に運用し続けるために、組織内でどのような体制をとるべきか、日々の運用でどのようなことに気を付けていくべきかといった内容をご説明しました。

 

今回の記事では、メールマーケティングを行う際に必ずといったいいほど話題に上る「セグメント配信」について、まとめてみました。

 

本記事で学べること (読了4分)

  • メールマーケティングを効果的に実施するためのセグメント配信

 

セグメント配信とは

効果的なメールマーケティングの実施には、セグメント配信を避けて通ることはできません。

まずは言葉の解説から入ります。

セグメントとは、英語で「区分け」や「区分」、動詞としては、「分割する」「分ける」ことを表す単語です。

メールマーケティングにおいては、配信する対象者を一定の条件によって分割・区分けし、その対象者に適切なメッセージを送り、効果を上げる手法を「セグメント配信」といいます。

 

セグメント配信の例

 

  • 関東在住で、登録されてから1年以内の見込顧客Aのセグメントには、関東で行われるセミナー案内を送る
  • 商品Aのみの購入者である既存顧客αには、商品Bの購入を促すようなメッセージを送る

といった具合です。

 

分割することが目的なのではなく、見込み客・顧客ごとに適切なメッセージを送って効果を上げやすくするのが目的であることに注意してください。

 

セグメント配信の考え方のポイント

本質的には、特定の見込み客・顧客にメッセージを送るのではなく、関係のない見込み客・顧客に余計なメッセージを送らないことがセグメント配信であるともいえます。

 

単にメッセージを送るだけであれば、一斉配信で全員に送って、対象となる見込み客・顧客がメッセージを見てくれればよい、といえなくもありませんし、実際に多くの企業や組織でそのようなメールマーケティングが行われています。

しかし、そのようなメールが送り続けられてしまうと、送られ続ける側の心理としては、「自分に関係のないメールばかりが届く」という認識となってしまい、メールを開封しなくなり、最終的には登録解除といった結果に結びつきます。

 

ですので、重要なのは、関係ない対象者に関係のないメッセージを送らないということなのです。

 

もちろんマイナスをなくすというだけでなく、絞り込むことによって、プラスの効果も持つのがセグメント配信です。

対象者を絞っているからこそ、対象者が思わず開封したくなるような件名をつけやすくなったり、興味を持ちやすい本文にできたり、行動をおこしやすいキャンペーンを案内できることにつながります。

効果を出すというだけでなく、送る内容を考えやすくなるというのもポイントの一つです。

 

全員が興味を持つメルマガを作成するのと、すでに商品を使っている人が興味をもつメルマガを作るのであれば、どちらが考えやすいのかは一目瞭然ですね。

 

セグメント配信が行われない理由

ここまでお話したようにメールマーケティングを行う上で、効果を出しやすいのがセグメント配信で、メールマーケティングの担当者とお話するとだいたいセグメント配信をやりたいというニーズをお持ちです。

 

しかし、実際にセグメント配信を行っている企業や組織は思ったよりも少ないのが現実なのです。

 

では、なぜセグメント配信が行われないのかというと、非常に単純で、一言でいえば「大変だから」ということに尽きます。

例えばセグメントを5つに分けてメールを送るとすると、件名や文面を考えてメールを送るだけでも単純に5倍の労力が必要です。

共通部分を持たせるとしても、2~3倍の労力は必要でしょう。

また、効率化するために共通部分を増やせば増やすほど、セグメントを分けた意味が薄れていくというジレンマを抱えて、「あれ?なんでわざわざ分けて配信してるんだっけ?」といったことになりかねません。

 

また、コンテンツを考えるだけでなく、各セグメントのリストを正しい&最新の状態に保つのも一苦労です。

例えば商品Aのみを買っている顧客というセグメントを作ったとすると、当然ながら毎日のようにそのセグメントには、新たな顧客が増えていきます。

逆に今まで商品Aのみを購入していた顧客がメールマーケティングのおかげで、新たに商品Bを買ったとすると、その顧客は商品Aのみを買っている顧客ではなくなり、セグメント対象から外れることになります。

 

このようなリストの運用を細かに人手で実施するのは非常に労力がかかるため、多くの組織で、セグメント配信をしたいと考えつつも、実現できていないという状況が発生します。

 

セグメント配信を実現するための仕組み

セグメント配信は運用しようとすると多大な労力を要する可能性が高いものですが、ITツールの力を使うことで、その負荷を軽減できる可能性があります。

 

Zoho キャンペーンのような、顧客管理の仕組み(CRM)と自動で連動されるメール配信ツールを使えば、0(ゼロ)とは言いませんが、リストの管理などはかなり楽に運用することが可能です。

 

顧客管理の仕組みで、商品Aを買った、商品Bを買ったという情報が更新されたら、その内容をもとにして自動でリストが作られるのであれば、メールマーケティング担当者が毎回リストを更新する必要はありません。

もちろん顧客管理の仕組み側でデータを更新する必要はありますが、それは営業担当者あるいは、事務担当者が実施するという形にできれば、一人に運用の負荷を集中させずに、リストの最新化を実現することができるのです。

 

さらに、Zoho キャンペーンでは、リスト管理を簡潔にする仕組みも持っています。

 

一般的なメール配信ツールでは、セグメント配信を行う場合、セグメントごとにリストを作成し、メンテナンスを行う必要があります。

しかし、Zoho キャンペーンの場合には、顧客管理と連動するリストは最小限の個数として、そのリストの下にサブリストのような形で、セグメント条件を設定したリストを作成することが可能です。

 

Zoho キャンペーンにおけるリスト管理

 

一見すべてのリストを作成するのと変わらないように見えますが、見込み客の定義を変更する、連動される項目や条件を変更するといった定期的に行われるのが常であるメール配信リスト管理においては、基本となるリストのメンテナンスを行えば、サブリストもまとめて更新できるというのは、手間やミスの削減につながります

 

さらに、Zoho キャンペーンでは、複数のリストに対して、まとめてメールを送ることができますが、このような機能を持つツールかどうかでも作業の効率は大きく変わります。

 

具体的なセグメントの例

ここからは、メールマーケティングで実際によく使われるセグメントにどのようなものがあるかをいくつかご紹介していきます。

まずは、一覧としてまとめた画像をご覧ください。

 

メールマーケティングでよく使われるセグメントの例

 

地域など、あえてここで説明しなくてもよいものもありますので、特に説明が必要なものを中心にご紹介していきます。

 

興味のある製品サービス

見込み客・既存顧客両方で使用されるセグメントです。

見込み客であれば、資料請求やお問い合わせ、ホワイトペーパーダウンロードなど行った、特定の商品やサービスに興味があることがわかっているリストに対して、無料セミナー・動画セミナー・個別相談・展示会出展案内などより深い情報を提供するイベントへの誘導などを行うといったことに使われます。

 

既存顧客であれば、例えば商品Aを購入した人は、商品Bも購入する可能性が高いといったデータがある場合、商品Bのキャンペーンを案内するといった形で使われます。

 

顧客の流入経路

見込み客・既存顧客両方で使われますが、見込み客に対して利用されることが多いセグメントです。

見込み客は、ネット検索、ネット広告、展示会など様々な経路で、企業にリストとして登録されます。実際の顧客になる確率などは流入経路ごとに異なることが多く、同じ労力をかけるにしても、顧客化する確率が高い経路から登録されたリストに対してアクションを起こす方が効率的であることはいうまでもありません。

例えば、ネット検索など、自発的な行動を起こさなければならない経路は一般的に顧客化する確率は高くなります。

確率の高い経路はより具体的な販売につながるキャンペーンを案内し、そうでないルートは、セミナーなどのワンクッションへの誘導を行うといったことが考えられます。

 

メールへのアクション

ここまでご紹介したセグメントや地域や性別などは、頻繁に変更されることがない顧客の属性情報などが中心であるため、静的セグメントなどと呼ばれます。

それに対してメールへのアクションや独自のスコアリングなどのセグメントは、時間の経過や顧客の状況などによって、変更されるセグメントであり、動的セグメントなどと呼ばれます。

 

例えばメールへのアクションの場合、メルマガでセミナーへの誘導を行うといったことを目的としてメールを送ると、そのリアクションとしては、

  • メールを開封して、紹介ページにアクセスし、申し込む
  • メールを開封して、紹介ページにアクセスし、申し込まない
  • メールを開封して、紹介ページにアクセスしない
  • メール未開封

といった行動に分かれることとなります。

 

その行動ごとに、顧客をセグメント化して、次のフォローを行うといったことが行われます。

 

ただし、ここで考えなければいけないのは、誰がさらなるフォローをすることで、セミナーに申し込む可能性が高いかはやってみなければわからないということです。

すでに紹介ページにアクセスして申し込まなかった人は、興味は持っている可能性は高いですが、すでに必要な情報は把握しているため、フォローしても申込につながらない顧客である可能性もあります。

逆にメールを開封もしていない顧客は、セミナーの存在自体に気づいていない可能性もあり、電話で案内するとあっさり申し込んでもらえるといったことも十分ありえます。

 

このように自社の見込み客・顧客のアクションに応じた対応を考える場合は、いろいろなフォローを行って、経験を積み、より効果の高いマーケティングを実践していくという考え方を持つことが大切です。

 

マーケティングオートメーションなどで活用される独自のスコアリングルールなどに応じたマーケティングを行う場合にも重要な考え方ですので、いろいろと実践して試してみてください。

 

なお、今回はメールマーケティングについての記事なので、メール中心でお話していますが、各セグメントに対しては必ずしもメールでフォローを行わなければならないことはありませんので、状況に応じた接触メディアを選択することも忘れないようにしましょう。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回は、効果的なメールマーケティングを行う上で欠かすことができないセグメント配信について、具体例をいくつか挙げながら解説してみました。

 

次回の記事では、セグメント配信などを行っていく際に、必ず必要になってくる各メールの効果検証をどのように行うべきか、どのような指標が実際に使われるのかといったことを解説する内容をお届けます。

 
 

中小企業診断士 岡安裕一氏

 

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