ZohoがGoogleと競争している(できている)理由



今回のブログ記事では、Googleと競争している(できている)理由について、ZOHOのCEOのシュリダー・ベンブが書いた投稿をご紹介します。

この記事が書かれたのは3年以上前(2008年の8月)ですが、最近の市場の動向をみていく上でも参考になる内容です。
それではどうぞ!






  • どうやってGoogleと競争しようとしているのですか?

  • なぜGoogleと競争しているのですか?



この2つは、当社によく寄せられる質問です。この質問に答える前に、Googleがビジネス系のソフトウェアの市場に関心を持つとしたらその理由は何か、という問いについて考えてみた方が良いでしょう。この表を使って説明してみたいと思います。






まず、社員1人当たりの売上と利益の指標についてみてみましょう。この表では、ビジネス系のソフトウェアの業界と、コンシューマー系のインターネットの業界とを分けています。OracleやIntuit社のように成熟したビジネスモデルを持つ会社の1人当たりの売上はGoogleの半分以下です。これは、おそらく驚かれる方もいるでしょうが、苦境にあるYahooに比べても低いのです。eBayも、Microsoft以外のビジネス系の会社より高い数字を出しています。最後に、Microsoftも1人当たりの売上ではGoogleに及びません。Googleがその独占的な地位から十分に利益を得ていないにも関わらず、です。






Salesforce.comの情報は示唆に富んでいます。インターネットの巨人のようにみえていますが、1人当たりの売上は、他のビジネス系のソフトウェアの会社と同様です。付け加えると、CRMに群を抜いた価格を設定しているにも関わらずこの状況なのです。100万強のユーザーを背景に、およそ10億ドルの売上をあげていますので、1ユーザー当たりの年間の金額はおよそ1000ドルです。







これらのことを踏まえると、Googleと競争する理由は明らかです。Googleは、これまでに素晴らしい技術的な成功をおさめています。しかし、ビジネス系のソフトウェアの市場に深く入り込む合理的な動機があるとは思えません。もし、1人当たりの売上が低いとしてもその市場が成長する可能性が大きければ、耐えることも可能でしょう。しかし、AdobeやIntuitのように非常に成功している会社ですらYahooに及ばず、エンタープライズ向けのソフトウェアのリーダーであるSAPやOracleですら相対的に金額が小さく、Googleより成長速度が遅いのですから、Googleの成長や収益性の観点からみるとこの市場があまり貢献しないのは明らかです(Googleの1人当たり「利益」の金額は、SAPやOracleの1人当たり「売上」とそれほど変わりません)。







ここで、Googleはどうしようとしているのでしょうか?Googleがこの市場に参入しているのは、Microsoftをホームグラウンドでの守りに追い込み、インターネットの世界で攻撃に割く能力を縮小させるためとみて良いでしょう。また、Microsoftがインターネットの業界に参入しようとするのは、すでに独占的な地位を築いているビジネス系の市場に比べて、Googleが示しているようにより大きな利益の余地があるからです。







それでは、ビジネス系のソフトウェアの市場は、インターネット関連の市場に比べて、なぜ収益性が低いのでしょうか?2つの理由が考えられます:
      a)購入部門がベンダーの利益構造について情報を得ているため利幅を小さくする圧力がある

      b)セールスとサポートのコスト、特にサポートのコストがかかる


企業にソフトウェアを販売する際、サポートについては様々な期待がかけられます。このため、要員を増やす必要があります。反面、検索エンジンやニュースのポータルでは、顧客サポートを提供することは期待されていません。







その他、ビジネス系のソフトウェアの業界について見ていくと、目につくのは、中小企業に対して販売する企業の情報です。AdobeやIntuit(また、Microsoftも中小企業の市場では非常に強いです)のような企業は、OracleやSAPのように大企業にフォーカスしている企業に比べて、1人当たりの売上がより高くなっています。これは、中小企業にフォーカスしたチャネル戦略においては、営業を「アウトソース」するからでしょう。





ビジネス系のソフトウェアの市場では、様々な圧力や要因がありますが、いざという時になれば、Goolgeは、OracleやAdobe、Salesforceに比べて多少の利益を絞り出す方法を見つけ出すより、YouTubeへの膨大なトラフィックをマネタイズする、あるいは、オンラインのオークションで競争する方法を見つけ出すでしょう。このことから、GoogleがなぜCRMやプロジェクト管理、請求管理、人事管理などのツールには手を出さないかが分かります。これらに取り組んでも、すでに得ている利益と同じレベルの利益を出す可能性がないからなのです。



なお、このブログは、Zoho Blogsの記事を翻訳・加筆・修正したものです。
元の記事:Why We Compete with Google
 

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