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離れた同僚とどうコミュニケーションを取る?

 ~ ゾーホーインド社でのテレワーク実例 ~

 

ゾーホーでは、顧客や会計、ドキュメントの管理、リモートのデスクトップ共有などを、いつでも、どこからでも利用できるクラウド型のサービス「Zoho」(ゾーホー)を30種類展開しています。これらのサービスで実現できることの一つは、日本でも浸透しつつある「テレワーク環境」の整備です。

 

今回は、先日ゾーホーコーポレーションのシニアマーケティングマネジャーであるMeera Sapra(ミーラ・サプラ)が、テレワークをする上で大切なポイントをブログでポストしましたので、ご紹介します。近年、よく聞かれる「若年社員たちの早期離職」。若年に限らず「離職」の大きな理由の一つに「職場の人間関係」、つまり「社内のコミュニケーション」であることが白書をはじめ様々な調査結果からもうかがえます。今回ご紹介するMeeraのブログが「社内コミュニケーションの円滑化」にもお役に立てれば幸いです。

 

以下、抄訳(一部抜粋)

What I learned from working remotely with cross-cultural teams

~多文化構成のチームとのテレワークで学んだこと~

原文:Meera Sapra

 

私はかれこれ6年間、多様な文化環境の中で働いています。私たちのチームはインドとアメリカのオフィスに分かれており、開発関連部門はインドにあります。

私自身はインド北部のニューデリーに居り、インドの南部チェンナイにいるチームと一緒に働いています。これはどのくらい離れているかというと、こんな具合です。(2,184キロメートル離れています。)

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※(上部)デリーは内陸にあり、夏は暑く冬は寒い気候です。

※(下部)チェンナイにはビーチがあり、一年中暖かい気候です。

このような状況で働いているわけですが、チームワークや協力は、もはや時間や場所に関係ありません。どこにいても他人とつながることができます。実際のところ、この状況がゾーホーのビジネスアプリケーションを発展させてきました。

 

異なる文化の人と関わるのはとても良いことで、お互い学びあいます。しかし、同じ会社であっても別の時間帯に別の場所で、異なる文化の人と一緒に働くとなると、なかなか難しいです。それを可能にするいくつかのポイントを紹介します。

 

  • 実際に会う時間を作る

離れて働く人にとって、一緒に働く人のところへ行き、直接会うことは大切です。直接会うと信頼も深まり、他の文化をより理解することができます。目の前にいるというだけで、些細なしぐさやその人の癖などを観察できます。

例えば、我々インド人と一緒に働いてみれば、インド人の頭を左右にふるしぐさが以下のことを意味するということ分かるでしょう。:「良い」「分かりました」「はい」「いいえ」「答えはNoだけどそう言いたくない」

何度もこの行動を見ていれば、それに付随する別のしぐさで意味を区別していることに気づくでしょう。

つまり、離れている同僚となるべく会い、定期的に何かを一緒に行うことで相手やその人の文化をより知ることができるのです。ー食事に出かけたり、地元の食事を試したり、買い物に出かけたり、スポーツ観戦や映画を観に行ったりするのも良いでしょう。

直接会う機会が多いほど、仕事に戻った時に、チャットやメール、プロジェクトポータルを通じて離れていても働きやすくなります。

 

  • 適切なコミュニケーションツールを選択する

コミュニケーションをとる手段はたくさんあります。しかし大切なのは、メッセージを発信する際に適切なツールを選ぶことです。一度も会ったことも話したこともない同僚には、一方的にメールを送りつける前に、必ず始めに電話やチャットをします。日頃のタスクや知っている同僚を含むメッセージを送る際は、皆の時間を省くためにもメールが最も良い手段でしょう。同僚たちと議論をしたり、何か決断をしたりする必要があるときには、皆の時間を確保し、グループチャットで意見を交わすようにします。

ある決断に関して、特に期限が決められていないが個人の意見を共有してもらいたいときは、ソーシャルイントラネットで議論を始めましょう。以下の画像は、Zohoでのやり方です。

 

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※適切なコミュニケーションツールを選べているか確認しましょう

私たちがZohoで利用しているツールは(もちろんあなたも使えます!)、

Zohoチャット、Zohoメール、Zohoプロジェクト、Zohoプロジェクト、Zohoコネクト、電話です。

 

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※私たちはこのようにZohoでディスカッションをしています。

  • 自分の言ったことが完全に理解されていると思わないこと

離れた同僚とコミュニケーションをとるときは、相手が自分の意図することを正確に把握していると思わない方が良いです。相手には疑問があるかもしれませんし、最悪の場合、完全に誤解しているかもしれません。

この例は、“面子を保つ”という文化的概念です。多くのアジア文化にとって、コミュニケーションとは調和を維持し、決して気分を害してはならないものです。それゆえ彼らは次のようなことはあまり言いません。:「これは理解できません」「私にはこれはできません」「これをするには時間が全然足りません

もちろん、正直に自分の思っていることや感じることを認めるのはとても重要ですが、アジア人にとってそれは面子を失うことに等しいのです。肯定文で返事をする方が深刻な結果に結びつくとしても、より安心で害のないものと捉えます。深刻な結果を招かない唯一の方法は、チャットや電話で伝えたい内容の確認とアクションアイテムをすぐにフォローすることです。特にemailを通じて会話をする際には、これらに注意したいものです。

 

  • 否定したいときこそ、丁寧に

ある文化では簡単なビジネス会話になるものでも、別の文化では無礼に受け取られることがあります。

とりわけネガティブな内容のフィードバックをしないといけない場合、文化的な要素に注目する必要があります。文化的コンテクストを理解しておけば、そのフィードバックが建設的であることを確実にする適切な言葉の調子や期待の程度を設定することができます。ネガティブなフィードバックをする際の一番良い方法(特に複雑な文化を含む場合)は、ぶっきらぼうにならず、繊細に、示唆するように伝えることです。

例えば、「これはひどい。もう一度最初からやり直して」

という言う代わりに、

「私たちは、今の段階ではここまで達していないよね。おそらく別の方法で試した方が良いんじゃないかな」

とアプローチできるでしょう。

離れた場所にいる同僚と初めて連絡する際は、丁寧になりすぎて失敗することがよくあります。丁寧になり過ぎてしまうリスクを冒してしまっても、一度親しくなれば通常のビジネスの付き合いができるでしょう。

 

  • 仕事とは関係ない会話をたくさんする

全ての会話が仕事に関するものになると、上手くいかないことがあります。仕事の話を始める前に関係ないことに触れることで、適切にコンテクストを設定しましょう。そしてこれは定期的に実践しましょう。

ただ天気について話すのではなく、同僚の周りで起きていることに興味を示し、直接話してもらいましょう。自分のオフィスやデスク周りの写真を交換しましょう。その日のプレイリストを共有するのもとても良いでしょう-音楽は文化と文化をつなぐ最適な方法ですから。

 

  • すべての人がユニークであることを忘れない

私が昔、シンガポールのある中華レストランを訪れた際の話です。

店内に入ってすぐ、店員が微笑んで申し訳なさそうに、ベジタリアンの食べ物は扱っていないと言いました。

私は、自分がベジタリアンではないことをはっきり言うと、その店員は即座にメニューを渡してくれました。お礼を言い、全てのインド人がベジタリアンとは限らないのよと注意しました。

文化のステレオタイプは、精神的なバリケードのようなものです。全ての人が自分と同じ文化を理解していると思っていては、同僚を真に理解、認識することはできないでしょう。

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※すべての人がユニークであることを忘れない。

インドの中でさえ、北と南で大きな文化的差異が存在しています。これらの文化的違いは、しばしば固定観念の心情に結び付けられます。

例えば、(私のように)北部のインド人は感情豊かで外交的です。その一方で、南部のインド人は比較的静かで内向的とみなされます。

しかし、南部出身の同僚と数えきれないほど交流したおかげで、ただ盲目に、内向的だとレッテルを張ることはなくなりました。どんな文化に関しても、そこには多様な人が存在します-実際、静かで控えめな南部の人も中にはいますが、外交的で社交性のある人もたくさんいます。

異なる文化を持つ人々を同じようにとらえる傾向(外集団均質化効果)は、文化を越えてコミュニケーションをし、一緒に働く際には悲劇になりえます。

文化的な背景とは関係なしに、私たちは皆ユニークであることを忘れてはなりません。

同僚を知る努力をしましょう。相手が皆似ていると思わないことです。一人一人違ったところを探せば、一緒に働くのがより楽しくなるでしょう。

終わりに、仕事はあなたがどこ出身かではなく、何を一緒に学ぶことができるかです。そして、それが素晴らしい職場文化を作ることになるのです。

Meera

Meera Sapra(ミーラ・サプラ)

ゾーホー、シニアマーケティングマネージャー:インドのニューデリー在住。プライベートでは、読書やコミック、アートを捜索するのが趣味。

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なお、このブログは、米国本社(ZOHO Corporation)のZoho Blogs を翻訳・加筆したものです。

元の記事(2014年7月11日投稿)はこちら 【翻訳: Zoho PR 担当 東】

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