中小企業の従業員エンゲージメントを高める8つのヒント

中小企業の従業員エンゲージメントを高める8つのヒント

(読了8分)

 

市場で成功するためには、まずは職場で成功しなければならない。

– ダグラス・コナン氏 (キャンベル・スープ 元CEO)

 

組織を率いる管理職や人事担当、CEOのみなさんは、2つの重要な問いかけを心の中に抱いているでしょう。「従業員は全力で業務に取り組んでいるか?」、「従業員は精力的に勤務しているか?」。これらの質問自体は明確ですが、その答えはとても複雑です。従業員の熱意を維持するものは何だと思いますか?

 

もし従業員の満足度や幸福度が、仕事に対する責任感を高めるのだと考えているなら、すぐに考え直してください。もちろん、満足度や幸福度は重要です。ただし、それが全てではありません。毎日出社することには満足していても、業務に対して責任感がないかもしれません。能力の4割ほどしか発揮していないかもしれないのです。もうひと頑張りはしないけれど、仕事には満足できているかもしれません。ここで欠けているのは、エンゲージメントです。

 

従業員エンゲージメントの定義は多数あります。が、要するに、献身的でやる気があり、情熱的で熱心で、誠心誠意、業務に取り組んでいるのが、エンゲージメントの高い従業員です。エンゲージメントの高い従業員が取り組む事業は、そうでない従業員による事業よりも効率が良いという研究結果があります。ギャラップ社の研究によると、 米国の全従業員の70%は、エンゲージメントが低いことがわかっています。

 

 

給与やボーナス、福利厚生、社員旅行、景品等についてダラダラ書くつもりはありません。ここでは、仕事のエンゲージメント にフォーカスしましょう。もし中小企業で、従業員に毎朝ワクワクして仕事に取り組み、笑顔でもうひと頑張りし、やり遂げた充実感を感じながら帰宅することを期待したいのであれば、組織と従業員の間にエンゲージメントを構築しなければなりません。

 

限られた従業員とのエンゲージメントという本題に入りましょう。 ここでは、従業員エンゲージメントを高める8つのヒントを紹介します。

 

ヒント1: 従業員を組織のストーリーに組み込む

どんなビジネスも誰かのニーズを満たすためのものです。あなたの組織のビジネスはどんなニーズに応えていますか? 存在意義となる組織のミッションを従業員に説明しましょう。従業員が達成目標や事業目的を理解していなければ、どれだけ成功しているかを把握できません。従業員に対しては入社日から、期待されていること、役割、責任を明確にしてください。新人研修プロセスを効果的に活用できます。新しい従業員には、初出社のその日から存在価値や期待を認識してもらうことで、ボトムラインに大きな効果を生みます。

 

ヒント2: 言行を一致させる。企業文化は重要!

企業文化は一晩では作れませんが、意識して形作られるものです。靴やアパレル関連の通販小売業である、ザッポス社が企業文化を定義した 10 の本質的価値観 と職場の雰囲気を強化するための具体的な行動概略から学べることがあります。

 

 

たとえば、「成長と学習の追求」では、賃金引き上げは特定の技能試験の通過が条件となっています。ザッポス社の成功例が必ずしもあなたの組織に合わないかもしれません。企業文化を定義しなければならないといった厳重な規則はありませんが、ポジティブな職場環境は意識的に創り上げることができるのです。

 

つねに楽観的であれば、力は何倍にもなる。

-コリン・パウエル氏 (元米国国務長官)

 

人を生き生きさせる活力が少しでもあれば、いつも助けになります。ビジネスの成功は組織内の人によって決まります。もしリーダーが、優れた従業員に対して 評価と感謝 を行うことがなければ、エンゲージメントは低下してしまいます。評価は、従業員エンゲージメントを高める確実な方法です。従業員に感謝を伝えるには、匿名のありがとうカードを貼り出したり、個別に応援メールを送ったり、SNS投稿をしてもよいでしょう。これらの行動が、従業員に自信を与え、より多くの責任を引き受けたいと思わせます。

 

開放的かつ協力的な企業文化は、従業員エンゲージメントを高めるもう一つの重要な手法です。コミュニケーションがない、タスク期限が厳しい、時間のかかる会議など、従業員が制約のある環境に閉じ込められるとエンゲージメントは完全に低下します。部門の垣根を取り払い、協力的に業務を行うといった企業文化を育むことで、従業員は安心して本来の自己を取り戻せるでしょう。もしすでに協力的な職場である場合は、あなたの成功や失敗の体験談を共有してみてください。従業員とのより親密な関係と信頼の構築ができるでしょう。

 

開放的かつ協力的、あるいは、評価と感謝のどちらの方法でも、ポジティブな職場環境は構築できます:

 

ポジティブな職場環境 ⁓ よりよい関係構築 ⁓ 従業員エンゲージメントの高まり ⁓ 業務効率の向上 ⁓ 顧客満足度の向上 ⁓ 売上増加

 

– エンゲージメントの高い企業文化の方程式

 

ヒント3: 従業員の意識調査

 

年一回の振り返りアンケートだけが、フィードバックを得る機会ではありません。効率的な方法でケリをつけるなら、パルスサーベイで、従業員の意識調査をしましょう。パルスサーベイは、複雑なシステムを排除して、一貫したアンケートを行えるように具体的にデザインされています。組織の健康状態に関して深い洞察を得られ、従業員の目標が企業の目標に沿っているかどうかを確認する良い手法です。組織の従業員が仕事に関してどう感じているか、何を必要としているのかを学ぶのにとても便利なツールです。

 

ヒント4: 組織のビジョンに参画したい人を採用する

 

最新のギャロップ社の調査では、米国内の中小企業の経営者のうち 16%が、優秀な社員を採用し続けることは困難であると感じているそうです。

 

従業員エンゲージメントは、採用プロセスから既に始まっています。ある部署のメンバーとして、そして、組織全体のメンバーとして、1人1人を採用します。採用が充分に貢献しなかったり、企業文化に馴染まなかったり、エンゲージメントが期待以下であれば、事業は上手く行かないでしょう。必ずエンゲージメント中心の採用プロセスにしましょう。実務に沿ったシナリオを使って、候補者を選定します。編成チームの職場での姿勢を審査してください。組織のミッションと部署の目標に応じて変化し、前進し、共感できる人材を採用することは、欠かすことのできない重要な要素です。もしミッション遂行のための強い組織の構築を重視するならば、採用は大いに厳選する必要があります。

 

ヒント5: 人事評価プロセスの水準を上げる

従来のような年に一度の人事評価では、管理職も従業員も主観的なコメントばかりになり、従業員ごとの年間を通した業績を示す正確で客観的なデータは得られません。

 

 

年間を通した評価制度を導入する ことで、この停滞パターンから逃れられます。四半期ごと、月ごと、数週間おきなどで従業員と面談することで、連続的な評価制度を持続できます。特筆すべきは、評価を習慣化すれば、管理者は従業員の仕事ぶりを正確に把握でき、問題が悪化する前に取り組めることです。人事評価を有意義なプロセスにするために、 360度評価、同僚の評価、多面的評価、SNS風フィードバック などの実施も可能です。従業員エンゲージメントと業績の向上に役立つでしょう。

 

 

ヒント6: 大いに働き、大いに遊んで、数字を出す: 職場をゲーム感覚で楽しむ

顧客サポートや営業チームが、ゲームを楽しむかのように熱く傾倒して、問い合わせ対応をしていたらカッコイイですよね。ゲーミフィケーションってそういうこと。比較的新しい概念で、日常の単調な業務を楽しめる活動に変換するのです。ゲーミフィケーションの「ゲーム」の部分は、目標達成願望、競争や愉しみへの熱情、リスクに立ち向かう態度とやる気へのやりがいなどといった、ゲーム内構造に関連しています。

 

 

どんな効果があるのでしょう

ゲームは時間枠を考慮して設計されているため、さまざまな文脈で実施できます。受注やチケット対応、バグ修正、見込み客の獲得、残務の完了など。

 

ゲーミフィケーションをうまく行うために重要なポイントは、必ず結果に対して報酬を与えることです。ポイントやバッジ、レベルカード、特典(予算が許せば)といった形があり、得点表や順位表上で管理します。勝者のスコアを企業イントラや従業員情報で公開するなども良いでしょう。
 

面白そうでしょう? ただし、適切に実施しなければ実現は不可能です。職場をゲーム化する際に、いくつかの検討ポイントがあります。

 

  • 全従業員が同じスキルやコンピテンシー(能力)を持っているわけではありません
  • 従業員をイライラさせるゲームではいけません。目標や目的は実際に達成可能なものに。従業員を過度に働かせてはいけません。
  • 従業員を酷使するゲームでは逆効果になり、従業員に無視されてしまいます
  • 各部署固有のスキルを考慮してゲームを実施しましょう。

 

上記に加えて、効果的に職場をゲーム化するヒントを3つご紹介します。

 

短期目標にする: 短さが極めて重要です。「次の四半期で5万人の顧客を達成しよう」といった目標は漠然とし過ぎています。小さく分割して、個々の従業員のレベルに落とせば、大きな違いが生まれます。「営業担当一人あたり50万円売上を増やそう」であれば、実行可能な目標だと従業員も理解できます。

 

障害を特定して戦略的になる: どんな目標にも障害が発生します。それらの障壁を監視して、戦略的な回避計画を立てましょう。例えば、マーケティング戦略に甘さがあると、見込み客の獲得や見極め時などに大量の残務が発生し、営業チームの売上目標の達成が困難になってしまいます。見込み客の獲得戦略(障害)を強化することで、売上向上を見込めます。

 

測定して繰り返す: 最も重要なことは、各ゲームでの従業員の成長を評価することです。もしうまく機能しなくてもプログラムを繰り返し実施することが極めて重要です。

 

GamEffective、Keas、Badgeville などのプラットフォームは、ゲーミフィケーションを成功させる手助けになるでしょう。結局のところ、ちょっとした競争は健全なのです!

 

ヒント7: アイデアを自由に出し合う

魅力的なアイデアも、声に出して伝えられなければ、忘却の淵に沈むでしょう。周囲のあらゆるものは、小さなひらめきが真摯に受け止められたことで成り立っている。あたなのアイデアは今日ここにいる理由でしょう。ある部署の原動力が、中小企業を大企業に変え、慢性的な問題を解決し、莫大な損害を回避するような可能性を秘めています。意見やアイデアに耳を傾け、議論するだけでいいのです。アイデアが受け入れられ、実施されると感じられた時の喜びは計り知れません。組織の階層に関係なく、自身のアイデアが検討されると従業員が感じた時、より一層面白い解決策が集まってくるでしょう。

 

 

  • 頻繁なブレーンストーミング は、想像力を目覚めさせる無判断ゾーン。従業員は自由奔放で鋭いアイデアを思い付くようになります。
  • 1つのテーマ に集中し、脱線を避ける。
  • できるだけ多くの解決策についてブレインストーミングを行う: 質問を投げかけ、貢献に感謝し、提案を取り入れ、たとえアイデアに賛同できなくても、やる気を奪う言動は慎みます。
  • 1回のセッションで終えず、2−3回進めて具体化する。 ひとそろいのアイデアを洗練させます
  • 組織や部署における特定の問題に焦点を合わせて、「月間チャレンジ目標のアイデア」 について意見を出し合ってもよいでしょう。

 

自発的で自由な議論によって、健全で寛容な職場を作り出し、従業員も大事にされ尊重されていると感じることができます。

 

ヒント8: 学習とキャリア開発に投資する

レシピからは何も学べない。学ぶ技術が重要だ。

— トム・コリッチオ氏 (受賞シェフ)

 

現代社会では、仕事への取り組みがより相対的になってきています。一方で、決して流行遅れにならない1つの傾向は、その取り組みに順応性を維持するいうことです。人々は、学習してスキルアップし、潜在能力を全て発揮したいと考えています。この能力戦争の高まりにおいては、必要最低限を与えて従業員が組織に留まってくれることを願うだけで充分でしょうか? 従業員は組織が自分たちに投資してくれる、成長を気にかけていると信じています。従業員が毎日新しい機会が待っている、新しい可能性がすぐ近くにあると感じさせる責任が組織にはあります。

 

 

キャリア開発プランを立案するためのアイデアをいくつかご紹介します。:

 

キャリアアップを作成する: この図表があれば、組織内の現在の役職を可視化できます。今後数年間で成長するエリアを予測し、従業員のキャリア開発機会をマッピングします。例えば、フランス語も話せるマーケティング担当がいれば、その従業員が製品を国際的に売り出すための教育を行えます。

 

トレーニングを提供する: 特定のスキルに重点を置いたり、従業員が業界内の就職機会を知るための持ち回りのプログラムでも良いでしょう。また、異なる経験レベルの従業員を対象にして将来のリーダー候補の育成を行うのも良いでしょう。

 

書籍やそのほかの教育メディアを提供する: 時代遅れのアイデアに感じるかもしれませんが、自己学習を促進する最も簡単な方法なのです。定時制コースの受講登録を促したり、書籍を無料で配布したりすることで、従業員の自律したスキルアップを支援できます。

 

ワークショップを開催する: この方法で、知識共有が活発な職場を驚くほど効果的に作り上げられます。異なる分野の専門家として従業員に講師を頼み、社内研修を開催します。費用を抑えられるだけでなく、講師には円滑に進める技術を磨く機会を提供できます。

 

さあ今すぐ実行しましょう

以上が、従業員エンゲージメントを高めるヒントです。シンプルですよね? ここから先はあなた次第です。従業員が最高の気分で最高の力を発揮する職場を作るかどうか。小さな一歩を踏み出し、少し時間を使って、ほんの少し気にかけるだけです。そうすれば、従業員はもうひと踏ん張りしてくれるでしょう。

 

 

いかがでしたか?

 

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※本投稿は、グローバル本社(Zoho Corporation)の Zoho Blogs の記事を翻訳・加筆したものです。元の記事(2017年12月5日)はこちら

 

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